生活実感のある女性によるぬくもりのあるDXとは
前、朝日新聞の広告高齢化について書いたけれど、それでも広告に我慢して新聞は読んでいる。
YouTubeも課金すれば広告が無くなるのに、なぜ課金しても激しく広告がついてくるのか。あといくら課金したら広告なしにしてもらえるのか教えていただきたい。
そして、今朝の朝日新聞
経済気象台というコーナーで、「固定資産税支払いは機械でやるよう誘導されるようになっていて、高齢女性が戸惑って行員にサポートされながらやっていた、もっといろいろなことに考慮が必要だ」というような内容が載っていた。
大学教授や経済人などの識者が交代で書くコーナーらしい。
最後の結論がこうなっていた。
DXを進めるにあたり、検討チームにはITに精通した人材はもちろん、デザイナーや歴史や文学の造詣が深い人、そして生活実感のある女性も加えるべきだ。 ぬくもりやビジョンのないDXはご免である。
「検討チームにはITに精通した人材はもちろん、デザイナーや歴史や文学の造詣が深い人」がいるべきだとは思う、ただ「生活実感のある女性」は女性じゃないとダメなのか、生活実感があるIT人材やデザイナー、歴史・文学の造形が深い人はいないのかともやっとした。
恐らく最後の「生活実感のある女性も加えるべきだ」は大して考えずに加えられた決まり文句だとはと思う。
高齢者が困らない→ぬくもりある機械→生活の細々したことにまで配慮できる・きめ細かい目配りができる女性の参画が必須
のような。
この人の想定では検討チームには男性しかおらず、そういった男性はATMなど機械操作に堪能で、困っている高齢女性への配慮ができないので、そういった人たちへの配慮ができる「生活実感のある」女性を入れるべきだ、ということなのだろう。
生活実感とはどういうことなんだろう。私はスーパーに行ったり、家事をしたりと生活しているので、生活実感があると看做してもらってもいいと思うけど、ATMで固定資産税払うことに支障はない。なんなら混んでる窓口に行くならATMで済ませたいし、家からできるなら家からやる。
操作に困る高齢者がいることは想像できるけれど、どの部分でつまづきやすいのか、何が混乱をもたらすのかは想定できない。気が利かないし、目配りもできない。する気もない。
本来は「高齢者と日常的に接しているケアマネージャーなど介護業界の人」も加えるべきだ、ではないのか。
なぜ、女性としたのか、専業主婦でちょっとお節介で機械の操作があまり得意でない人でも想定しているのだろうか。そんなピンポイントで、かつ検討チームに入って他のチームメンバーと協力して「ぬくもりおのあるDX」を作れる人はどこから探してくるのか。新聞の折り込み求人か。
そもそも、このATM検討チームにも女性はいたとは思う。この人の想定しているような女性かは別にして。
そもそも、「ぬくもり」のあるDXとはなんなのか。タッチパネルの画面が触ると温かかったり、モフモフしてたらいいのかな。
ぬくもりとは、わかりやすい操作ができるシステムの上に乗るコンテンツに宿るもので、子どもが送ってくるLINEのメッセージや、メルカリでやりとりする見知らぬ人との交流にはぬくもりを感じることがあるけれど、固定資産税の操作に便利さや、税金の重さを感じることはあっても、ぬくもりは感じることは今後ともないと思う。可能なら払いたくないよ固定資産税。
となんだか朝からモヤモヤした話。
Kindle Unlimitedで読むミニマリスト本
週末、疲れていたので家で何か読むか、とKindle Unlimitedでだらっと読めるようなもの探していたら、大好きなミニマリスト系の本が大量追加されていた。 主婦の友社が限定で追加したのかな。
4冊読んでみた。
内容より前に、、、
Amazonは本の内容に対するレビューと梱包・配送に関するレビューを分ける仕組みを作って欲しい。この本では本の帯が破れて届いた人のレビュー写真が上に来るようになっているけど、内容には一切関係がないし、Kindle版なのでそもそも配送がどうかなどこちらには一切関係がない。
こちらの本読んで、最近ちょっと手抜きになっていたけどもうちょっと洋服減らそうかなと思った。
この3冊は人気ブロガー・インスタグラマーの写真やコメントを集めて作られているので内容が似ている。というか見分けがつかない。 どの家も、白と薄茶、無印・IKEA・北欧・琺瑯・ガラス保管容器、薄いハンガーで作られているような錯覚が起きる。 まぁ眺めていると、掃除しよう、断捨離しようというやる気が湧いてくるのでいいことだとは思うけど、流石に飽きてきた。
今、住んでいるところにはダストシュートがついているのでゴミ箱の置き場所とか生ゴミの処理について悩む必要がない。 網戸がついていないので網戸掃除も不要。 冬がないので冬物との入れ替えも、ダウンもブーツも不要。暖房器具の保管も不要。一年中タオルケットで寝られる。
引っ越してきてみて気づいたけれど、気候の問題などで日本はミニマルに生きるのが難しい国なのかもしれない。
コロナワクチンを打った日
順番が回ってきたので、コロナワクチンを少し前に打ってきた。
今いる国では、事前にWebサイトで接種希望を登録しておくと、順番が回ってくるとSMSで連絡がくる。
一意の全員に割り振られたコードに住所も電話番号も名前も勤務先も登録しているので、公的機関からのなお知らせがSMSでやってくる。
私はこういう個人情報が管理される点について、利便性の方が優先されると思っているタイプなので抵抗はないけれど、現地の人はどうなんだろうとたまに思う。
外国人居住者には居住したいなら拒否権はないので、関係ない話だけれども。
届いたメッセージ記載のURLの先で、最寄りの接種場所と日時を選択して登録できた。所要時間2,3分くらい。会場によってファイザーかモデルナを選択できた。自宅からの距離だけでファイザーを選んでみた。
当日公民館的な場所に行くと、体温測られ、係員にアレルギーや妊娠有無などヒアリングされ、待ち行列椅子に座って5分くらいで摂取された。
そのあと30分ほど椅子で様子見して開放。
日本の大規模摂取会場も同じような感じだろうと思うけど、かなりの流れ作業で手際良くさばかれていた。
心配していた副作用もなく、少し腕が筋肉痛になったような感じがするだけで終わった。摂取前日に、夫婦同じ日に打つな(副作用があった時に詰むから)というWEBニュースをみたので少し心配していたが、問題なかった。2回目が1ヶ月ちょっと先に打つ予定。
今ものすごい勢いで世界中の人が同じものを打っているのだと思うと、何か感慨深いものがある。世界は狭くなったなぁというかなんというか。物流力すごい。
夜寝る前の名作ミステリー その2 Murder on the Orient Express
前回の続き
ついに、今更、オリエント急行殺人事件を読んだ。 アガサ・クリスティーでは、スタイルズ荘、アクロイド殺しに続いて3冊目。
この本では、助手的(ワトソン的)ポジションの語り手による語りではないので、テンポが良く面白かった。さすが世界的ベストセラー。
オリエント急行といえば箱根のラリック美術館にあるオリエント急行の食堂車でケーキを食べたことがある。あれは中々いい経験だった。
ラリック美術館自体も素晴らしいのでおすすめ。
この時期のアメリカ、イギリス、フランス、ユーゴスラビア等の立ち位置や文化がいまいち体に染み込んで理解できているわけではないので、ちょっと終盤、推理が強引じゃないかと思うところもいくつかあったけれど、収まるところに収まった感じがとても良かった。
昔、三谷幸喜演出で日本でドラマやっていたと思うけれど、英語とフランス語の使い分けの部分はどのように再現していたんだろう、と気になった。どこかで観れないのかな。
今月中旬に退会処理をしたKindle Unlimitedだけれど、Amazon Prime Dayで3ヶ月88円になっていたので再度入り直した。
こちらを読んで気になった、「スイッチ!」が英語版だとUnlimitedで無料だったのが理由。
夜寝る前の名作ミステリー
最近、個人的なことや仕事のことで、先が見通せない、思っていた通りにことが運ばなかった、自分に対する期待値が高すぎた等あり、鬱々としていた。
さらに、コロナで規制が厳しくなり、今いる国では外食ができない。気晴らしがなかなかできない中で、読書くらいしかやることがない。
とその時に見つけた早川書房の割引。そういえばアガサ・クリスティの本は何も読んだことがない。
「そして誰もいなくなった」「オリエント急行殺人事件」くらいは死ぬまでに読んでおいた方が良い気がする。
こちらのブログを参考に、「スタイルズ荘の怪事件」「アクロイド殺し」「ナイルに死す」「メソポタミヤの殺人」「オリエント急行殺人事件」「そして誰もいなくなった」をひとまず買ってみた。
英語版を読んだ方が良いかなともちらっと思ったけれど、原作自体が古い、イギリスが舞台、毒薬や家の設備など殺人事件の舞台になるものの固有名詞に弱い、というのがあるので読書自体を楽しみたかったので翻訳版にしておいた。
「スタイルズ荘の怪事件」「アクロイド殺し」までひとまず読み終えた。
翻訳物の名作ミステリーは自分と時間も世界も距離があるので、ほぼ登場人物に感情移入せず読めるところが気分が落ちている時に最適だと思う。
最後のびっくりを楽しみに知らない世界に浸って読み進めるという作業そのものをエンジョイできる。さすがミステリーの女王。今まで未読でいてよかった。
だいぶ昔に気持ちが落ちていた時は、コンプリートシャーロックホームズを毎晩寝る前に読み続けていた。
途中飽きが来たけれど、修行かのように完読した。
そういえば遠い昔の小学生だった頃は図書館のルパンを全部読んだ。
Amazonでまだ買えるのがわかってびっくりした。表紙の絵が懐かしすぎる。
内容をすでに忘れてしまったので、子どもがもう少し大きくなったら一緒に読みたい。
あと4冊は買ったものがあるので、しばらくはエルキュール・ポアロ三昧ができる。
ミセスマープルシリーズも気になっていたが、「アクロイド殺し」に出てくる語り手の姉がミセスマープルの原型に近いというレビューを見て、だいぶこの姉には読書中イライラさせられたので、ミセスマープルは好みではないような気がする。
何かめぼしい本がないかな、と思ってKindle Unlimitedを漁った時に引っかかってしまった今回のイケてないUnlimitedシリーズ。
www.amazon.co.jp
レビューが高評価なので読んでみたけれど、レビューはサクラなのかなと思うくらい酷かった。検索結果からKindle Direct Publishingのものは外せないんだろうか。
Unlimitedは今月で一回Subscriptionを解約することにした。
BEASTARSとおしりたんてい
最近、Unlimitedで1巻目読んでから止められず、戦略にはまって全冊買いしたのがBEASTARS。
www.akitashoten.co.jp
個人的には学園物で部活とかでわちゃわちゃしているところや、全寮制ということでハリポタ感あるところが好きだったので、レゴシが学校辞めてからはちょっとテンションが下がった。でも完走した。
犬部屋の話は、好きな人が多いだろうけど、やっぱり一番和む。(個人的に未だに意図がつかみかねているのがレゴシ祖母の行動。納得が行かない。)
と、そんなビースターズ読み終わったばかりのある日、子どものために「おしりたんてい」の新しい本を読んでいた。こちらで買うと高いので日本で買って荷物を送る時に一緒に入れてもらった。
この本には2話目に同時収録の「ブラウンのものがたり」が入っている。助手のブラウンの過去の話なのだが、そもそも始まりから「この頃は喋れなかったし」とブラウンが思い出を語っていて不穏な感じがする。
読んでいくとわかる衝撃の事実が以下の通り(ネタバレあるかもしれないです。注意してください。)
* わんころ警察学校に入るまで生徒の犬は洋服を着ていないし、喋れない、二本足で立てない!!
今まで目についたおしりたんてい本を適当に買ってきたので、出版順に追えていないけれど、個人的には以下のように「おしりたんてい」ワールドを理解していた。
基本人間はいない (例外が今の所おしりたんていとかいとうU位だけど、どちらも頭があのままっぽいのでトイレカテゴリだと思っている)
動物が二足歩行で洋服を着て、同じ言語でコミュニケーションが取れる (ダンゴムシ、カニなどもいる。あまり種別ごとの大きさにはビースターズほど拘ってない。)
小さい子供の時から上記の前提は一緒 (コアラちゃんとその友達など)
ということで、そうなると学校に入るまで(特殊訓練校っぽいので入らなかった場合もある)裸で言葉が喋れない犬が、子供のうちから洋服を着て二足歩行して喋ったり遊んだりしているコアラの傍に存在することになる。
そもそも今、助手として吊りズボンで帽子かぶって活躍しているブラウンが、数年前(おしりたんていの見た目がそれほど変わってない)に洋服きているおしり探偵の脇で普通の犬の格好で写真に写っているというのが衝撃すぎた。
かなりの訓練をしないと二足歩行ができないし、衝撃的なことがないと言葉が喋れるようにならない犬達。
いやこれ、学校入れたかどうかで大きく変わる階層問題とか、被差別グループ問題とかになるんじゃ!!とビースターズ脳になってるのでごちゃごちゃ考えてしまった。
あと警察犬からの発想だとは思うけど、警察官が全員犬(確か)で占められているので、警察官になった別種族のマイノリティ問題とかでも1話できそうだなと思った。そういえば、警察官達がダッシュし続けないと爆弾破裂する話でも、誰も四足で走ってなかったな。そっちの方が速そうなのに。
色々考え込んでしまった隣で、1話読み終えた子どもは静かに眠りについた。いや、でも、モヤモヤする設定だな。
早川書房の割引と英語でザリガニはなんというかの話
早川書房の1500作品が最大50%割引というのを見たので、何か買うかなーと思って探してみた。
前から気になっていて、最近2021年の本屋大賞を取った「ザリガニの鳴くところ」があった、ちょうどいいので買うか!という気になった。 www.amazon.co.jp
ふと気になるのが、ザリガニって英語でなんていうのか、原著のタイトルは何なのか、ということ。
英辞郎で調べてみると以下の通り。
Cambaroides japonicus《動物》〔学名〕
crawfish《動物》〔ザリガニ上科(Astacoidea)に属する淡水生のエビ類。〕
crayfish《動物》〔ザリガニ上科(Astacoidea)に属する淡水生のエビ類。〕
yabbie〈豪〉
yabby〈豪〉
一方、本来のタイトルは"Where the Crawdads Sing"だった。英辞郎の一覧にない単語。
Crawdadを英辞郎で探すと、crawfishに回されてしまう。
こちらで crawdadを調べてみると、
—used chiefly west of the Appalachians
となっている。本の解説さらっと見たところ、舞台となるエリアが重要そうなので、この単語が選ばれているのかもしれない。ちょっと腹落ちした。
原著版調べて気づいたけど、Kindle版の価格が日本語翻訳版のものに比べてめちゃくちゃ安い。(2021年6月時点のAmazonジャパンの価格)
原著版
単行本 2,616円
ペーパーバック 1,328円
Kindle版 194円
翻訳版
単行本 2,090円
Kindle版 1,045円
元のKindle版がめちゃくちゃ安い。単行本版がほぼトントンなのにKindle版がだいぶ安いのは、対応しているマーケットが世界全体だからなんだろうか。今度時間があったら調べたいと思う。
ということで、結局英語版の方を購入することにした。早川書房セールはそれはそれとして色々購入するつもり。