スコールが降る前に

趣味はミニマリスト本を読んで捨てモチベあげること。

住み込みメイドがいる子育て

多分表示される記事とかがパーソナライズドされているんだと思うけど、SmartNewsやYahooで育児とそれにまつわる夫婦のすれ違いとかのコミックエッセイとかTwitterまとめニュースとかを激しくよく見る。

夜眠れないとか、家が散らかりっぱなしとか、美容院に何年もいけないとか、テレビ見られないとか、常にすっぴんとか、子供が体調崩し続けてクビになりそうとか、そんな話。

ちらっと見るだけで辛そうだし、こんなに辛いアピールしてくるTwitterとかブログとかニュースとかが大量に表示され続けたら少子化に拍車がかかるんじゃないかと心配になる。

一方、今住んでいるこの国では、かなり多くの人がメイドを雇っている(らしい) 。駐在員が、とか上級国民が、とかではなくイメージで言えば都内に住む共働きカップルが、くらいの層まで。ちなみに我が家ではあまり必要性がないので雇ってない。
以下の記事がニュースサイトに載っていて興味深かった。

www.channelnewsasia.com

Will rising costs and reduced availability change Singapore's relationship with maids?
「コスト向上と供給減少がシンガポールのメイドとの関係性を変えるか」

簡単にまとめると、以下のような話

  • 住み込みメイドはインドネシアやフィリピン、ベトナムなどからやってくるけど、それらの国との賃金格差が少なくなってきて、今後数十年のうちには今のような住み込みメイド前提の社会システムや働き方の維持は難しいかもしれない

  • コロナでより国境を超えて雇用することが難しくなってる

  • メイド側の売り手市場になって、雇用主から見ると行き過ぎとも思える要望がある(Netflix見れる権とか。住み込みで外出もままならないんだから、仕事終わったら見たいよね。と気持ちはわかる。)

  • シンガポールの労働者は住み込みメイドに依存して共働きを成り立たせている

  • メイドなしの場合、掃除の頻度やクオリティを妥協し、手伝わない夫をなんとかし、子供の病気や保育後のお迎えなどを自力でやらないとならない



ちょっと面白かったのがこの部分

With her decision made, Ms Tang has turned to gadgets like a robot vacuum, an air fryer and a steam oven to help with household tasks like cleaning and cooking.

"When you don't have a live-in helper, your standards have to drop. You have to wash the bathroom probably twice a week instead of every day,” she said.


コストが高いのと条件面で見合わないので、メイドを諦めた女性は、ロボット掃除機と、フライマシーンとスチームオーブンを買い、バスルームの掃除を毎日から週2回みたいな感じで生活水準を下げないといけないと言っている。

いやーそれ日本の共働きの標準ですから。日本の共働き文化を支えている家電メーカーとか、建築資材メーカーとか(汚れがつきにくい便器とか)、便利グッズメーカーとか(カインズとかニトリとかウケると思う)ビジネスチャンスだな。
結構DAISOは現地の人々に受け入れられているようだし。

というかメイドがいる暮らし、やっぱり標準的日本人から見ると貴族のようだ。

These include wanting to spend more time with their children instead of doing household chores, having to take care of children with special needs, as well as having little to no help from spouses. For those with elderly or disabled relatives to take care of, there is a need to have someone around all the time providing care when they are away at work. 


自閉症の息子のために住み込みメイドを雇っているケースも記事には出てくる。
日本では子どもが発達障害等のママのブログもよくおすすめに出てくるけど本当に大変そうなので、住み込みメイドがいたら、相当楽になると思う。大人が1人いるってだけで、だいぶ違うし。
高齢の親のための介護離職もこの仕組みで防げているらしい。



The combination of being willing to use market services such as extended childcare, food delivery, home cleaning, and accepting a lower standard of household chores “goes a long way” to reduce the need to hire a maid, he added.

延長保育やフードデリバリー、ホームクリーニングや、家事レベルの低下を受け入れることなどが組み合わさることで、メイド雇用の必要性を下げていくことになる。

元から受け入れる以外の選択肢がない日本人、ちょっと涙目。
今現在こんなに恵まれているのに、この国の出生率は日本を下回っているので、そう思うと日本人は結構出産していることに驚く。
今後、中流家庭がメイドを雇用できなくなっていった時、この国は出生率がさらに下がるのではないかと心配になる。

韓国もそうだけれど、やっぱり教育にコストがかかりすぎると軽々しく子どもがうめなくなるし、特に女性に家事・育児の負担がかかりやすい状況では仕事と両立できないなら子どもいらねってなるので、人型メイドロボットが車ぐらいの金額で量産されるようになるまで、先進国の出生率は回復しなさそうだな。